晴天を絡め歌う双子

 「はぁ... 煌めくステージへ 氷川日菜 コスプレ衣装 ライブならあなた達も私達も十分やりきったでしょう？それに、なんで態々路上なのよ...」「だってこんなに天気良いんだよ？こんな日に屋内でライブなんてるんってしないよー！」「ね？おねーちゃんお願い」なんて上目遣いで言われると少しクる物がある。まぁでも折角2人で過ごせる大切な時間だというのも確かだ。一先ず、意を決するように軽く息を吐き承諾を伝えると「ホントっ！？ありがとうおねーちゃん！」なんて飛び跳ねるのだからこっちまで嬉しくなるようだった。さて、路上ライブだ。一応経験はあるがアレは成り行きで参加した形になってしまっていたし、今回はしっかりと準備して行こう。恐らく場所は駅前、あそこには小規模ながらも著名のアーティストが路上ライブをしていた事からか、ちょっとした人気スポットでもある。それもアーティストがいる場合のみだが。そもそも前例のアーティストの技量に気圧されその場所で弾こうとする演奏者が居ないのでアーティストがそこに立っているだけでも中々珍しい光景となるのだ。まぁ...今回そのステージに立つのは私と日菜。私も自身の技量には多少自負はあるし、無論日菜も全く問題ないだろう。私は普段通りの服装で、日菜は多少カジュアルファッションにしていてどこかひかわ ひな 氷川 日菜 コスプレ衣装 今井さんのセンスが輝いたであろうトータルコーディネートだった。普段よりも涼しげで尚且つ女の子らしい服装の日菜に高まる胸の鼓動を無視し2人でギターを背負いながら家を出た。ジリジリと照りつく日光と耳障りな程の蝉の鳴き声に天気予報の数倍の気温に感じる。もう9月に入ったというのに、と地球温暖化の影響を薄々感じながらも歩を進めた。