こういうところが可愛いんだよなぁ……善子ちゃん。顔も良いし、とっても良い

 「あのμ’s 西木野真姫 コスプレ衣装堕天使……いったい何してるのよ、もう」若干拗ねながら、ビニールシートの上に体育座りになって白い砂浜の向こう側に広がる波を見つめる。打ち寄せる波、そして人もまばらな海水浴場。まるでプライベートビーチみたいで静けさが心地いい。景色をボンヤリと眺めていると――「ひゃぁああぁあ!? なになになにっ!?」首筋に冷たい感触、思わず叫び声をあげた私。そして、「……」振り返ると、唖然とした表情で突っ立っている善子ちゃん。手にしていたのは、2本のガラス瓶。冷たさの正体はそれだ。「ご、ごめん……そんなに驚くなんて」「いきなりそんな不意打ちみたいな事されたら誰だって驚くわよ!この堕天使っ!」「クックック……まさに堕天使」「ねぇ、善子ちゃん。サイレントチェリーブロッサムナイトメア……好きよね?」「梨子……?」「サイレントっ、チェリーブロッサムナイトメアっ……!」すばやい動きで善子ちゃんの後ろに回りこんで、渾身の力を込めてギリギリと拘束して締め上げる。「うぐあっぐあぁああっ……」「善子ちゃんがっ、泣くまでっ、やめないっ……ふんっ!」「あだだだだだだだだだだギブギブギブギブ!?」反省しているみたいだし、このあたりで解放してあげることにした。「本当にもうっ!驚いたんだからね!?」「ごめんなさいごめんなさい!?」ビニールシートの上で女の子座りになりながら、涙目でこちらを見上げる善子ちゃん。 こういうところが可愛いんだよなぁ……善子ちゃん。顔も良いし、とっても良い。μ’s 星空凛 コスプレ衣装って、つい語彙力が無くなってしまった……はぁ。それにしても本当に可愛い、無理、好き。でも、こんなこと、直接口に出して言えない。だからこれは私の独りよがりな我侭。そんな彼女が身に纏っているのは、大胆な黒いビキニ。そんな彼女と密着していた感触、思い出して目を逸らした。「梨子?もしかして、熱中症?待たせすぎちゃった?」「ひゃ、はいっ……!?」ねっ、チューしようですってぇ!? 待たせすぎちゃったですって!? なんて大胆なの、この子は!?「そんなに慌ててどうしたのよ」「なんでもない、なんでもないから!」

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