香澄はつぐみの問い掛けに応えずに静かに彼女の耳に顔を近づけると、優しく息を吹き掛けた

 「か、空前のブーム到来 桐ヶ谷 透子 コス衣装香澄ちゃん……」「……なぁに?」「あの……私の耳、その……どう?」「……どうって……うーん……小さくて、かわいいと思うよ?」「はえッ!? あ、ありがとう……って、違うッ。あのね、形じゃなくて……その、耳の中とか汚くないかな?」再び可愛いと言われて頬を赤らめたつぐみだが、質問が上手く伝わっていないことに気づいて急いで訂正して改めて問うた。「……汚くない……とは言えないけど……そんなにでもないかな?」「そっか……よかったぁ」「……ふふ……あ、大きいの取れた……」(ッ……なんか、恥ずかしいなぁ)自らやってほしいと願ったことで覚悟はしていたことなのだが、自分の耳から大きな耳垢が出てくるのを好きな人に見られてしまうのは中々に恥ずかしいものである。しかし、他人に耳掃除をされるのは自分一人でやるよりも何倍も気持ち良く感じるため、羞恥心を抱きつつも止める選択肢はつぐみには思いつかなかった。「……こっちはこんな感じかな……梵天で仕上げするね……」「……んッ……」つぐみの左耳に梵天をゆっくりと突っ込み、優しくグリグリと回して残りカスを絡め取っていく。梵天を外耳道の中で動かされるのは気持ち良いのか、つぐみは僅かに震えた声を上げた。「……よし……綺麗になった……」「ん……ありがとう」「……」「……香澄ちゃん?知識の海へ 八潮 瑠唯 コスプレ衣装どうかした?」左耳の掃除を終えても香澄が耳から手を離さないことに疑問に思い、つぐみは不思議そうな声色で尋ねる。「…………ふぅー……」「ひゃッ!?」香澄はつぐみの問い掛けに応えずに静かに彼女の耳に顔を近づけると、優しく息を吹き掛けた。予想外の攻撃を受けたつぐみは裏返った声で小さく悲鳴を上げてしまう。「な、なにするのッ!?」「……えへへ……ビックリした?」悲鳴を上げたつぐみが香澄の膝から勢い良く飛び起き、目を見開いて問い掛けると、香澄は普段は見せない悪戯っぽい笑みを浮かべていた。

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