ピンポーン
、日付が変わったころにインターホンが鳴る。恐る恐るドアを覗くとそこには見知った顔の人物が何やら大きな荷物を持って立っていた。「「お届け物で~す!」」玄関を開けるとその声の主、大和麻耶と若宮イヴは楽しそうにそう言った。だがその荷物をみた紗夜は心底嫌そうな顔をしてからこう切り返す。「……受け取りを拒否します」そう言いながら玄関の扉を閉めようとする。「あぁ、ちょっと待ってくださいサヨさん」「そうですよ、ここまで運ぶの大変だったんですから」「知りません、まったくそんなになるまで飲み続けて……」「いや~本当に申し訳ないです。日菜さんは大丈夫だって言っていたので」 まったく、と深い溜息を吐いて紗夜は二人の抱えていた荷物こと氷川日菜を受け取って抱き寄せる。ちなみに麻耶とイヴにそれぞれ左右の肩を持たれいて姿はまるで捕らわれた宇宙人のようだったので少しだけ笑いそうになったのは内緒だ。「んぅ~、おねーちゃんのにおいがする~」「ちょっと変なこと言わないの、ほら起きて」「うみゅ~すぅすぅ」「ったく」寝ていても紗夜を感じたのかそんな寝言をいう日菜に困惑しながらも満更でない様子に麻弥とイヴは自分たちが怒られずにホッとしている。「それじゃあジブンたちは失礼しますね、彩さんと千聖さんもまだ残っているので」マネージャー運転の車内で仲良く寝ている二人の送迎があるので帰るそうだ。「そうですか、夜も遅いので気を付けてくださいね」「ありがとうございます。お邪魔しました」「サヨさんまたお会いしましょう、それではドロンです!」「あっちょっとイヴさんマンション出るまでは静かにしてください」麻耶とイヴもそこそこ酔っているのか楽しそうにしながらマンションを出て行ったので紗夜も玄関のカギをしっかりと施錠して日菜を室内へと運ぶ。眠っている日菜を運ぶのはなかなか大変だったがなんとかリビングのソファまで運び寝かせる。「このまま寝室へ運ぼうかしら」 とりあえず一息つこうと紗夜もソファに座る。すると日菜が肩にもたれかかるようにしてきたので動けなくなってしまった。「……どうしようかしら」「すぅ、すぅ」気持ちよさそうに寝ている日菜を起こすわけもいかずのんびりお花見 美竹蘭 コスプレ衣装紗夜はどうしようかと悩んでいると日菜の顔がなんだか嬉しそう、というかにやけ顔になった。「んふぅ、おね~ちゃんのスケベ」「……」酔っぱらいの介抱をしているのに当の本人はいやらしい夢でも見ているのか、その言葉にカチンときた紗夜は日菜の頬を引っ張り無理やり起こす。
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