スバルの質問に小さく溜息を吐いて首を横に振る

 「はいVTuber 湊あくあ コス衣装スバル。オレンジジュース」「ありがと」あくあからオレンジジュースを受け取る。持ってきてくれた当人は、そのままスバルの目の前に座って、そしてスマホを手に取る。いや、別に気まずいとかはないんだけど、会話をしなくても楽だというのもあるんだけどさ。「あの、シオンは?」今日の呼び出してきた張本人の姿が見えない。というか呼び出したのがシオンなのになんであくあの家なんだよ。そしてそれに対して特に疑問を持ってないあくあも何なんだよ。「んー、あたしは慣れてるしなぁ。どうせシオンちゃん寝坊でしょ」そう言ってスマホを耳に当てる。どうやらその寝坊助に電話をかけているみたい。約束の時間は今から三十分前。まぁ……シオンが時間通りに来るっていうのがまず想像できないんだけど、それにしてもあくあ慣れすぎだろ。「てか何で呼ばれたの?」「それが何も言われてないし、呼ばれてその時に聞いたんだけど、メッセージ送ってもその後シカトでわかってないんだよね」昨日の夜突然『スバル明日十三時にあくあちゃんの家に来てー』というメッセージが送られてきて、お風呂上がりのスバルはそのメッセージが届いた二十分後にへんしんして理由を聞いて、そこから何の連絡もないのである。なにより、未だに送ったメッセージを見たという状態にもなってなくて、本当によくわかってないままここにいるのだ。「あくあは何か聞いてないの?」スバルの質問に小さく溜息を吐いて首を横に振る。何回目かの電話の後、出ないことを確認してからメッセージを送ったらしく、そのままスマホを机の上に置く。「聞いてたら多分今の段階であたしから説明してると思うよ」それもそうか。あくあは「あたしも昨日の夜突然明日スバルと十三時に家行くからって連絡着て、それに返信してもなんのレスポンスもなかったし」と言う。あいつほんと、昔から時間にルーズなの変わってねぇなぁ……。「まぁ アイドル衣装 コス衣装とりあえず連絡来るまで待と? それまでゲームでもしてようよ」そう言いながらコントローラーを渡してきて、目をキラキラと輝かせるあくあ。「やってもいいけど……お前ちょっとは手加減しろよ?」レースゲームを起動して画面を見つめる。スバルの要望は全く聞き入れられなかった事を始まってすぐに感じて、いつもみたいに「お前ぇ!」と叫ぶ。

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