まだこのヨハネの新しい力を見せるときではないってことかしら……?

 「善子ちゃん、Solitude-Rain 桜坂しずく コス衣晴れてるよ」「……」ふ、ふふっ……まだこのヨハネの新しい力を見せるときではないってことかしら……?って梨子!善子じゃなくてヨハネだってば!休みの日の屋上。Aqoursの練習にて。練習にて、って言ったけど休憩中ね。「今日は晴れなのね」「帰りには降るらしいけどね」「え、マジ?」「善子ちゃん天気予報見なかった?」「見た時晴れって……」慌てて水筒とタオルのそばに置いておいたスマホを開き検索すると、午後になるに連れて上がる降水確率に並ぶ傘マークが目に入った。「嘘でしょ……」「傘持ってきてないなら貸すよ?」「ありがとう、助かるわ……あっ」「あっ?」「洗濯物」「善子ちゃん、もしかして出しっぱなしなの……?」梨子に肩をぽんっと叩かれた。ママ、洗濯物ごめんって心の中で謝っておく。「梨子ちゃーん!善子ちゃーん!練習再開するってー!」明るい千歌の声が屋上に響き渡った。「はーい!さ、戻ろ」「そうね」帰りは耳を塞ぎたくなるくらい、うるさい大雨だった。こんなに酷くなるのに私が見た時は晴れってどういうことよ!「……ちょっと制服干しておいていい?」「善子ちゃん!?」また別の日。この日は学校は休みだけれど、Aqoursの練習はあった。今日は家を出る時から雨で私は傘をもって家を出たのよ。もちろん朝から降っていたのだから洗濯物は部屋干ししている。今日は完璧!って思ったのがフラグだったのか、そう思った瞬間横を通りかかった車が水たまりに突っ込んだ。あとは察してちょうだい………Dazzling White Town 鹿角聖良 コス衣ずぶ濡れじゃバスの席にも座れないし寒いし。不幸中の幸いなのは荷物は反対側に持っていて練習着とかは無事だったってことかしら。「へくちっ」「風邪ひくよ」「堕天使は風邪なんてものには負けない……!業火で燃やし尽くすわ、へくしゅっ」「もう、遠足の前日に風邪ひいたりしてたって堕天使エピソードはどこいったのよ。それは熱を出すってこと……?私の上着貸すからしばらく着てて」

コメント