本番前に喉を慣らしておきたいから少し喋りたいな〜誰か喋ってくれないかな〜

 『……アルス・アルマル 通常衣装 コスプレ衣装あっそ、ほんのちょ〜っとだけ心配だったから連絡してみようかな〜?って思ってたけど問題ないみたいだし、切る_』「あー!あー!んんっ!本番前に喉を慣らしておきたいから少し喋りたいな〜誰か喋ってくれないかな〜??」『……フッ、シオンってば時間にフフッ……余裕あるんだけど〜?ブフッwww』「笑うのか真面目ぶるのかどっちかにしてくれないかな!!?」あたしのツッコミに通話越しに『ピャーッwww』と笑い声が聞こえた。もう!変に力抜けて困るんだけど……何喋るか忘れちゃいそうだし。やれやれと言った感じにため息をすると、シオンちゃんが再びクスクスと笑い始めた。「もー、今度はなんで笑ってるのさー?」『ごめんごめん、なんか良い感じに元気なあくあちゃんに戻ったな〜って思っちゃった』「……どういう意味???」『あー、それはね……』シオンちゃんは言った。少し前のあたしは、リスナーの期待に応える為に、ホロライブの期待に応える為に色々と背負い過ぎたって、ドンドンと積み上がる期待に消費出来なくなって、最後には限界を迎えてしまったんじゃないかって……そこまで、ガチガチに考えていなかったような気がするけど、周りにはそう見えてたらしい。話し始めた時はいつものテンションだったシオンちゃんだけど、あたしの様子を見たまま話す内に段々と鼻声になっていくのが分かった。『……でさ、ズズッ……あの時もう少し、ちゃんと見てあげられたらって、思って……』「うん……ありがと、そこまでしっかり見ててくれてたんだね」『別に……そんなこと……ズッ……ないし』「あはは、シオンちゃんってばあてぃしの事好きすぎ〜♪」いつものテンションで返すあたしだけど、両目からうっすらと水滴が流れていた。あたしってホントに自分の事しか見てないな……にじさんじ ましろ コスプレ衣装シオンちゃんの鼻声につられて鼻の奥がジーンとしてきた。『言ってろ……あ〜……「鼻炎」で鼻水出るわ〜……別にあくあちゃんの事で泣いてる訳じゃないからそこんとこよろしく……そろそろ切るけどいいよね…』「はいはい〜ありがとさん〜……ホントに感謝してるよ、シオンちゃん」『……ん、さっさとその無駄に元気な声をみんなに聞かせてやりな〜……んじゃ、頑張ってね』

コメント