夕暮れ時、ガールズスナップ 大和 麻弥 コスプレ衣装
夜を知らせる暗い影が差し始めた頃に美竹蘭と氷川紗夜は徒歩で目的地だったレストランまでたどり着いた。大学生になったとはいえ数ヶ月前まで制服に身を纏った高校生の蘭には敷居の高いレストランだった。しかし、場違いを感じさせるのは別にきらびやかなシャンデリアや高級感の漂う装飾品が置かれているわけではない。むしろ質素とも言ってもいい飾り付けだが、その質素な店構えには厳かさと大人びた雰囲気が同居している。蘭もこういう店には父達と来ることがあったが、それは親の付き添いとして子供という立場で利用していただけで一人の客として入り口をくぐるには覚悟が必要だった。だが連れてきた紗夜は通い慣れているのか、初めて来たときからそんな素振りを見せてはいない。年は一つしか上じゃないのに蘭のために配慮をしていたりと自分以外のことに気を配っていた。 そういう面が紗夜にはあった。蘭は氷川紗夜は自分や他のスタッフに見せた人当たりの良さに嫉妬してしまう醜い自分がいることに気付いていた。美点ではあるものの器量の狭い自分のせいだが悪く言ってしまえば人間としての甘さがあると美竹蘭はやきもちを焼いてしまってその都度、紗夜に注意していた。だが、そんな甘さの割には行動は合理的で冷徹な人間であった。今日もいつの間に予約していたのか、レストランの待合室で待っている人の列に並ばずに店員に話しかけると二人用のテーブル席に案内された。ほのかに流れるBGMに耳を傾けながら案内されている最中、蘭は二度目とはいえ緊張していたが紗夜の動作には無駄がない。二人がけの眺めのいいテーブルまで案内された。紗夜が座って注文票を取る動作でさえも精錬されてRAS 夜闇を裂く風 マスキング コスプレ衣装いるように蘭には思える。「美竹さんはどうします?」注文票を手渡した紗夜はぎこちなく座って周りを見渡していた蘭の緊張をほどこうと微笑みながら言った。「こ、今度は見せてください!」とっさにはなった蘭の声に片眉を上げて反応したが優しげな顔でどうぞ、と言って手渡された。初めてここに来た蘭はすっかり空気に当てられて怯えてしまい、紗夜と同じものを注文票も見ずに頼んでしまったことは紗夜といるときに見せてしまった。失態ランキング上位に来るミスだ。「私は……」 注文票を手渡された蘭は食い入るように眺める。見たこともない料理はないがどれもいつも食べるものよりも幾分レベルが高そうに見えた。「また、一緒のを食べますか?」
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