ズシン…という、地響きが聞こえた

 　「はあVtuber 椎名唯華 コスプレ衣装っ…はあっ…はあっ…はあっ…。」木の上で荒い息を整えながら、すいせいは荒々しいため息をついた。「はあっ…はあっ…くっそ…あいつどこだ…あの巨体で、あんな早いなんて聞いてねえよ…！」周囲の仲間ともはぐれて、今はすいせい１人だけ。この状況でまだあいつを追いかけようとするほど、すいせいも判断能力が鈍っているわけではない。　「…１人で行ったら、死んじまうからな…。」　…ただでさえ、この世界で人間が生きていられるのは奇跡に等しいのだ。たった１人の人間程度の命など、この森の中ではネズミか、もっと言うなら木の葉と同等。最低でも２人以上で徒党を組まなければ、誰１人として無事にこの森から抜け出ることは許されない。　「…はあちゃまと合流するまで、無事に生きてられればいいんだけどな…。」　人間は弱い。すいせいも、それを幼いころから身に染みてわかっていた。　「…あの木があそこにあるってことは…とりあえずこっちの方向へ戻れば多分…。」　言いかけて、すいせいは不意に口を噤んだ。というより…口を開いてはいけない恐怖にいきなり襲われた。ズシン…という、地響きが聞こえた。「…。」　…真下を歩く音だ。…すいせいなんか比にならないくらい、巨大な「何か」が動いている音。　「…！」　体制を低くして木の下の方を恐る恐る覗き込むと…そこには、真っ青な鱗を持った…美しい龍が歩いていた。　（…あれは…。）　龍はのしっ、のしっと地面をゆっくりと踏みしめて、森の奥の方へと姿を消していった。パキパキパキッとヨシソウが折られて、龍が歩み去った後にまた元のようにすくっと立ち直し、ホロライブ さくらみこ コスプレ衣装まるで何事もなかったかのように痕跡が消えた。「…戻ろう。」　…木から木へ飛び移り、方向音痴を発生させないように注意深く。何度も何度も通った道も、方向感覚を失えばすぐに迷ってしまう。…うっそうと茂っていて、人の手が入り込めない。この森は、そういう森なのだ。