戻った2台の車。ときのさんと星街さんは、がっちりと握手をしていました。「やっぱりすいちゃんは速いね!」「同着は敗けと一緒だから。今度は勝つよ!」その後ろでは、地面にへたりこんでいる3人がいました。そこに天音さんが、温かい飲み物を持ってきてくれました。「お帰りなさい!!声出し練習はどうでしたか?」『とても、大きな声が出せました……』「良かったぁ!じゃあそら先輩。次の練習お願いします!」癒月さんと白銀さんが同時にときのさんを見上げました。その顔には、ちょっとした恐怖が浮かんでいます。「大丈夫。次はみんなでご飯食べるだけだから。かなたちゃんお願い」「はい!」パチン!天音さんが指を鳴らすと、今度はご飯屋さんのようなお店に移動していました。「まだ車に酔ってると思うから、その間に説明しておくね。ここでは息継ぎの練習をします」息継ぎは、ちゃんとした発音と音程を出すうえでとても重要です。普通に話す際には句読点で行えばいいですが、歌ではメロディや節によって言葉の意味を伝えながら発声しないといけません。それを可能にするのが息継ぎというわけです。「今から音楽を聴きながら、おそばを食べてもらいます。でも、ただ食べちゃダメだよ。息継ぎのタイミングで蕎麦をすすって、リズム感も鍛えちゃおうって練習だから」座敷に座った一同の目の前に大きなお皿に乗った大盛りの蕎麦が運ばれてみました。なるほど。と2人は頷きました。どうやら酔いも覚めてきたみたいで、空腹が気になり始めたようです。「じゃあ、食べようか!」その時、スマホの着信音が鳴りました。「あ、ちょっと待ってホロライブ 桃鈴ねね コス衣装……。えーちゃんから電話だ。みんな準備してて」ときのさんが店の外に出たので、他の4人は準備を始め、ときのさんも少しして戻ってきました。「ごめんね!じゃあ、食べようか!ミュージック、スタート!!」『いただきます!!』自分達が歌ってきた楽曲のイントロが流れ始めました。しかし、今は歌わなくて大丈夫。息継ぎを意識しながら蕎麦を食べればいいのです。

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