「…そうか5期生 雪花ラミィ コスプレ衣装…そうだよな、もうクリスマスだもんなあ…。」 街を歩いていると、いつの間にか唐突に鈴の音が聞こえてくる季節。…向こうの世界ではクリスマスもお正月もなく働き詰めだったけど、今年はゆっくりできそう。 「…いや、ゆっくりはできないかなあ…。」 まあきっとご多聞に漏れず配信配信また配信のクリスマスになりそうだけれども。先輩方との配信が解禁されるのはクリスマスギリッギリになるだろうし、最悪本当にぼっちクリスマスだ。 「…うわあ…思い出すとしんどさが戻ってくるなあぼっちクリスマス…。」 うう…ぼっち回避したいけど配信もしたい…誰かと喋りたいし、友達とのおしゃべりもしたい…。「…みんなは配信するのかなあ…。」…もし、まだ予定が空いてたら…空いてたらいいなあ、そしたらオフコラボ誘って…。「…クリスマスかあ…。」 …特に理由があるわけではないけれど、頭にぽかんと浮かんだ顔に、思わず口元がほころんだ。 『問題ないでござるよ~、クリスマスは配信予定まだ組んでなかったから融通利くでござる。』「ほんとに!?」やったあ!さすがはいろはちゃん!「こよが行く?それともいろはちゃんがうちに来る?」『あ~…かざまはどっちでも問題ないでござるよ、片付けは済んでるし。この前みたいな悲劇は二度と繰り返さない。』 こよも別に特別どっちって希望があるわけでもないんだけど。 『じゃあかざまが行くでござるよ。待ち合わせてでーとしよでーと。』「デートいいねえ、じゃあ午前中から集まってとか?」『うん、そうしよこよちゃん。半分おやすみみたいな感じで色々買い物とか、見て回ろう。』「はーい!やったあ~ぼっちクリスマス回避!」 あ、思わず口に出しちゃった。『フフ、そうだね、かざまもぼっち回避でござる。』通話口から嬉しそうな楽しそうな笑い声が聞こえた。「こよちゃ~ん!」 「あ、来た来た!」 待ち合わせ時間の15分前。かざまが到着したときには、こよちゃんはもう待っていた。 「待った?」「ううん、5期生 桃鈴ねね コスプレ衣装こよ今来たとこだよ。」本当かどうかはちょっとわからないでござるなこれは。防寒もばっちりだし、手を握っても冷たいかどうかは試せなさそう。「あ、もしかして信じてない?」 「別に有効数字とか出さなくていいでござるよ?」「あ、バレた?」 何だっけ、小数点以下三桁まで記録があって有効になる数値…だっけ。 「そこまで厳密に来た時間とかを知りたいわけじゃないでござるよ。寒くなかったかなって。」 「あ、うんそれは全然。…っていうか、いろはちゃんの方が寒そうじゃない?」 「かざまは大丈夫!」 たった今も二駅前から走ってきたところでござるから。
コメント
コメントを投稿