あなたは強くない―――か。正直痛いほどその言葉は胸に刺さっている

 前日のVTuber 周防パトラ コスプレ衣装雨には息を飲んだものの、そのおかげもあってか青春祭当日のコンディションは最高である。雲ひとつない快晴、その下にそびえる東都女学院は熱気が満ちていた。校門から昇降口へと伸びるレンガ路の両脇に勧誘の人から模擬店の屋台まで所狭しとごった返し、活気が溢れてそれはもう"青春"そのものである。「兎田。ほれ、ご注文のかき氷だにぇ」「いやでかいな!?ありがとうぺこ、みこ先輩。それにしても晴れてよかったぺこね、青春祭」目印のない空に浮かんだ白色の円。それは熱波で東都をカラッと焼いてしまいそうだ。かき氷が進む。「人混みすげぇぺこだから、あこに突っ込む勇気はないぺこよ。グッジョブぺこみこ先輩」「みこも人混みは嫌いだにぇ。感謝しろよな!」そういって練乳いちご味の可愛らしいピンク色をストロースプーンで掬ったみこはそれを口に運ぶ。「ガルトナは午後の目玉企画だったぺこよね。じゃあ午前中は学院内の模擬店とか色々回るぺこ」冷たさで頭がキーンとなっている先輩の横で、ぺこらは大空を仰いだ。椅子に座っているから倒れてしまいそうで怖いけれど、そこに広がっているのは戦いに不足なしの空だ。「失礼しました」スライド式のドアを閉め、お辞儀を辞めると、るしあは自教室へ続く廊下をエメラルドグリーンの髪を窓から注ぐ日光で煌めかせながら進む。ここ数日間の呼び出しは、全て術式学担当のイカリ先生によるものだ。最初にお声がかかってから今ので七回目。最初から最後までるしあの意思は曲がらなかった。彼がるしあのガルトナ優勝に出したある報酬。負けられないし、負ける気はない。この青春祭でるしあは―――夢を掴んでみせる。あなたは強くない―――か。正直痛いほどその言葉は胸に刺さっている。そりゃそうだ、元々は自分の力でもないくせに、それをあたかも自分の物のように錯覚し、あろうことかそれで人を守ろうとする人が強いわけが無い。あれはおまじななんかじゃない―――呪いだ。上手く笑えないラミィの前ではきらきらした幼なじみ三人が次はどうだのその次はあれだの、と話し合いの真っ只中である。「ね、ラミィ!ねねさ、かき氷食べたいんだけど。Vtuber 竜胆 尊 コスプレ衣装一緒に食べよう!」「えっ、うん。いいと思う」「やった!じゃあ決まりだね」ぴょんぴょん跳ねながら笑顔でそんなこと言われれば、もう誰も「嫌だ」なんて言えないだろう。でもそれは「嫌だ」と思う気持ちを封じている訳では無い。彼女の笑顔が、「嫌だ」という気持ちを吹き飛ばしてしまうのだ。彼女の強さはそこにある。「ねね、あんま飛ばしすぎちゃうとガス欠しちゃうぞ?本番前に体力尽きないようにね」

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