思い出せないなら、大した記憶じゃないんじゃない?

 【思い出プロセカ 草薙寧々 コスプレ衣装の残しかた】思い出というものは頭の中に記憶するのがいいという。まぁ、思い出は美化されるっていうし、変に形に残さない方が綺麗なまま残るという意味だと捉えれば、決して何もかもを鵜呑みにするようなタイプではない私も、ぎこちなくではあるけど頷ける理屈だろう。「でもやっぱり残すなら、映えた方がいいじゃない?」私、東雲絵名は正直に感じたことを吐き出した。どうせ残すなら、いつかの未来で語るなら、形に残っていた方がいい。だってこれからの人生、同じことばっか起こるわけないんだし。頭の中に残しても、きっかけがないと思い出さないことの方が遥かに多いだろう。「……よく分からない」そんな私の問いかけに、イエスでもノーでもない答えを返してきたのは、同じ音楽サークルで活動するメンバー、朝比奈まふゆだった。「だーかーらー、思い出の話よ」「聞いてない」「はぁ、今度はちゃんと聞いててよね」「今度はって言っても、さっきのは絵名が勝手に話しただけだよ」「あんたとの無言は何かと耐え難いのよ」まだ何か言いたげなまふゆの声は、聞こえないふりをした。せっかく人が二人いるのに、無言で過ごすなんてしんどいっての。本題にすら行ってないんだから、ちゃんと聞いて欲しい。「いい? 思い出っていうのはね、頭の中に置いておくのがいいだとかテレビで言ってたのよ」「うん」「でもそれじゃあ最悪の場合、一生思い出さない危険性だってあるわけじゃない」「思い出せないなら、大した記憶じゃないんじゃない?」それを言って仕舞えばもうこの話題は終わっちゃうでしょうが。もっと会話を楽しみなさいよ。まふゆのまっすぐな正論を突っぱねて、話を続ける。「だからやっぱり私は形に残したいなぁって思うの。とびっきりに映えた写真で、この時こんなことしたねって振り返りたいし」「そう」「てわけで、これ持ってきたの」「アルバム?」少し大きめの、作りのしっかりしたアルバム。プロセカ 神代類 コスプレ衣装昨日なぜだか目を奪われたその品を、私はまふゆに手渡した。「どうせあんたの事だから、自分の手元に過去を振り返れるようなのってないんでしょ?」「どうかな、小さい頃のアルバムなら、あると思うけど」「小さい頃じゃなくて、今よ、今」それはそれで見てみたい気もするけど、今はそうじゃない。私が見ていきたいのは、“これから”だから。「ふぅん」 ドッシリとした存在感。思い出を残すだけにしては少しだけ値が張るそれを、どうしてもこいつに渡したかった。たとえ将来、このまふゆという超絶な優等生に口も聞けないほど置いていかれたとしても、どこかに残っていたかった。

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