魔法の手、なんて言われても自分では実感が湧かなかった

 「んぅ.....。」ブルーミングエール 白鷺 千聖 コスプレ衣装膝枕をされてる日菜は私の腰に手を回しながらお腹にぐりぐりと顔を埋めていた。私はベッドの上で壁に寄りかかりながら本を読んでいた私たちの間に会話はなかった。小さな呼吸が2人分するだけ。両親も買い物に行っていて家は静まり返っていた。「おねーちゃん...頭撫でて...。」顔は上げずにしゃべるものだから息が服越しとはいえ当たってこそばゆかった。本を閉じてサラサラした日菜の髪をゆっくり撫でた。日菜はさっき以上に体から力が抜けたようで腰に回していた手もずるずると落ちていき、疲れを吐き出すように息を吐く時間が長くなった。「気持ちいぃ.....。」きっかけは日菜が目に見えて疲れていてストレスが溜まっている様子を目にしたからだった。パスパレというアイドルをしている以上忙しいのは仕方がないし、誹謗中傷なんかもあったりする。日菜は自身へのものならば聞き流せていたけどそれがメンバーのことになると怒りをあらわにした。その時こうして膝枕をして寝かせて以来、嫌なことがあったり疲れている時にこうして休ませてあげている。「....寝るのはなしよ。」日菜は私の背中に〇と描いて再び手をだらんとさせた。分かってるならいいかと思い頭を撫でながら背中をポン....ポン....と赤ちゃんをあやすように叩いた。それも気持ちよかったのか日菜は液体のように力が抜けてこれ以上ないほどリラックスしているようだった。私自身もリラックスできて普段の忙しさのストレスがなくなっている感覚に陥っていた。たっぷり1時間は続けたと思う。日菜がのそのそと動き始め私の膝からどいた。今まであった温もりがなくなり冷えてしまったのがどこか悲しかった。「もう大丈夫なの?」「うん、ありがとうおねーちゃん。」こういった行為が終わった後の日菜はどこか静かで普段とは違うギャップがある。心穏やかというか、嵐の前の静けさといった感じで。「おねーちゃんの手って魔法の手だよね。」「どういう意味かしら?」「あたしがどうやっても取れない疲れとか、ストレスとかを綺麗さっぱり取り除くことができるの。ブルーミングエール 若宮 イヴ コスプレ衣装パスパレのみんなとかリサちーにやってもらっても全然ダメだったのにおねーちゃんだけができるの。だから魔法の手。」「.....便利グッズとかじゃなくて?」「もう!なんか一気にしょぼくなっちゃたじゃん!」私が冗談で言っているのも分かっているのか日菜も笑顔で言い返してくれた。魔法の手、なんて言われても自分では実感が湧かなかった。ギターをやっているせいで硬くなっているし、昔日菜のことを遠ざけてしまっていたこの手は魔法とは程遠いと自分では思っている。.....けどまあ、日菜が魔法の手と言ってくれるなら少なくとも日菜にとってはそうであるから嬉しい限りではある。

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