「始め、ホロライブ 姫森ルーナ コスプレ衣装
でござるよ」穏やかないろはのコールに、一瞬にして私とクロヱの姿が掻き消えた。直後、クローが目と鼻の先に到達している。「よっ、」予想していたそれを躱し、こよとは反対側、つまり私にとっては背後へとステップ。クロヱとも距離をとる。しかしクロヱはクローと共にゆらりと力の抜けた挙動の後、一気に闘志を全開にして地面を思い切り踏み切る。凄まじい速度に細やかな左右への移動による撹乱を加えた先の読めない突進に、私は目には頼らず、ただ脊髄と触覚だけに意識を集中させる。クロヱの戦闘面での長所は色々あるけど、一番相手にとって厄介なのは緩急の鋭さだ。独自で鍛え上げたであろうそれは、姿が見えたと思ったら首が飛ばされていた、というくらいの速度差を誇る。だから私はただ、攻撃の気配にのみ絞ってクロヱを待った。「っ!」それは左後方からだった。感知するや否や即座に左に旋回、右手の木刀を素早く振り上げクローの前に据え、衝突の寸前意識より少し強く木刀をこちらに引く。ふっ、と風が凪ぐ音が辺りを満たした。「わぉ」クロヱが私の行動の意図を察し、楽しそうに笑う。木刀を引くことでクローと木刀の衝突音を限りなくゼロにする私の思惑はなんとか成功し、お互いそのまま鍔迫り合いに移行し―――「ふっ!」―――そうはさせないとばかりにクロヱは、私に突き出した左のクローとは別、右に装着したクローを振りかぶることなく目が霞むような速さで射出した。私は木刀で捉えた左のクローをなんの執着もなく突き放し、眼前で右のクローを避ける。そしてがら空きになった脇腹に向けて脚をホロライブ 常闇トワ コスプレ衣装振り抜く。クロヱはそれを無理矢理身体を捻らせて回避。お互いが次の一手を瞬時に模索し、再び木刀とクローが搗ち合う寸前―――「―――そこまででござる」いろはのコールが場を制した。「ふぅ……」「ぁーあ、終わっちゃった」まだやり足りない。とばかりにがっくりするクロヱの肩に手を置きながら、私も短くも濃密な戦闘から意識を剥がすため一息つく。なんとなくラプの方を見ると、すやすやと眠るこよの頭を肩に乗っけたまま、私達にグッドサインを送っていた。

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