走る。バーチャル セレン コスプレ衣装全セット走る。何かマズいことが起きているのは確定だ。あのロボ子さんの様子は…なんだろう、ロボ子さんに何が起きたんだろう。「…ロボ子さん…ロボ子さん…ロボ子さん…!」何度も来たことのあるロボ子さんの家。表札は間違いなくあの子のもので、扉の取っ手に手をかけると、カギはかかっていなかった。…カギがかかっていないって、どういうこと。「…ロボ子さん!」扉を開けると、部屋の方から聞き馴染みのない、カシャンカシャンと奇妙な音がした。「…侵入者…デハナイヨウデスネ。」「…ロボ子…さん。」「ハイ、あき・ろーぜんたーる様。ぼくハろぼ子。オハヨウゴザイマス。」…来る途中の電車で事務所には連絡をして、ロボ子さんの枠は一度削除してもらった。何が起きているのか、アキロゼが確かめないといけない。「ロボ子さん。昨日の夜のこと、覚えてる?」「昨日ハ、ゴ主人様ノオ戻リガナイトノコトデシタノデ、ろぼ子ハ充電ぽっどデ給電ヲ行ッテカラ、ゴ主人様ニ任サレタオ仕事ヲ片付ケテオリマシタ。」…PCが点いている。「…ちょっと、パソコンを見せてもらってもいいかな。」「…あき・ろーぜんたーる様ハ信用ノオケルゴ主人様ノゴ友人…どきゅめんと閲覧権限ノ制限…該当、問題ナシ。…構イマセン。」「…ありがとう。」ロボ子さん本人の蓄積によるバーチャル 健屋 花那 コスプレ衣装ものなのか、はたまた何か未知の状況なのかはわからないけれど、信用されていると判断されたのは、少しうれしい。こんな事態なのにそんなことを想ってしまう辺り、アキロゼは冷静ではないらしい。 …パソコンの画面にはいくつかの窓が開いていた。ええと…ディスコードのやり取りとかが過不足なく行われていて、必要な資料に適切な作業が行われていて…。あんまり見るべきじゃないのはわかってるけど、今回ばかりは緊急事態だ。四の五のと理屈をつけていられるほど悠長にはなれない。
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