激戦繰り広げられるこの只中で、ただ一人

「(あーホロライブ 雪花ラミィ コスプレ衣装……想定通りと言えば想定通りだけど、やっぱり喧嘩を売ったのは間違いだったかなぁ……)」そう思いながら駆けるぼたんの視界には一つの星が理不尽な暴力を伴って、地上にて煌めいていた。そんな暴力を時に避け、避け漏らしたものはラミィの氷魔法による後方支援で撃ち落としてもらってどうにかこうにか凌げている。流れで始まった星街すいせい&赤井はあとVS獅白ぼたん&雪花ラミィの対戦カードは圧倒的なまでのすいせいサイドに優勢が傾いていた。獣の因子が混じっている手前、基礎スペックとしてヒトを凌駕している上に惜しみ無く銃火器を使うぼたんに、氷魔法に関しては天賦の才覚を秘めているラミィだって決して弱くはない。それこそ、そこらの有象無象相手なら幾ら束になったところで太刀打ち出来ないほどには強い。しかし、そんな二人の実力者を相手取ってなお凌駕するほどには、ありとあらゆる面ですいせいは強かった。強過ぎた。鉛玉の雨も、氷の飛礫も、全ては不規則で変則的に動くすいせいには意味を成さない。その姿は正に曲芸師そのもの。ぼたんはぼたんで、獣混じりの特権である野生の勘と本能ですいせいの鉈による斬撃を回避する。緊張感漂う前線を張る二人が互いに決定打に欠く中、ラミィはあるものを見た。「──あのっ!」「……」「あのー、聞こえてます!?」「……ああ、はあちゃまに話しかけてるのか。てっきりそっち側のライオンさんに話しかけてるのかと」激戦繰り広げられるこの只中で、ただ一人。ホロライブ 大神ミオ コスプレ衣装何もせずに傍観しているは赤井はあと。ラミィは氷魔法でぼたんを支援しながら、はあとに話しかけていた。ラミィから見て、はあとはあまりにも異質だった。すいせいのような常軌の逸した強さから来る明確なまでの異常さとは違う、形容し難い異質さ。ベクトルこそ違えど、一目見ただけでこの戦いに関与し得るだけの実力があるにも関わらず、ただ微笑みを浮かべてはすいせいとぼたんの行く末を眺めているのは幾ら何でも気持ち悪いが、だからと言ってずっと傍観に徹する保証は何一つとして無い。故に少しくらいは腹の底を覗こう、そう判断してのラミィの接触だった。

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