ギャンブルの誤謬だな

 「未来バーチャル エリーラ コスプレ衣装が見えたとして、こよりは何をする?」「……得になること?」「そう、得を得して損を損する選択をとるはずだ。ギャンブルの誤謬だな。損をする前提でギャンブルをする人間はいない」「どういうこと?」脚立を降りたラプちゃんが脚立を移動させる。再びそれに登り飾りをテープで止めて、味気ない壁が彩られていく。「有機的認知系が未来を予知したとき、予知された未来の吉凶に関わらず、その未来に関わる行動から逃れることはできない。いくつかの小説にある通りに」壁の隅に脚立を立てる。「それがラプちゃんたちの法則、ってこと?」「ってこと。簡単に言えば、吾輩たちは感情だけで動いてる。楽しいと思ったことだけをする」「二つの認知系を通貫する法則がわかれば、僕たちの行動はコードにより読み解かれる。そして、神の存在が証明される」最後の一端を止め終えたラプちゃんが、脚立の上で不敵に笑う。「受け止めろ!博士!!」脚立を蹴ってラプラスが降ってくる。僕はそれをなんとか受け止めて、それでもバランスを崩して後ろに倒れてしまう。後頭部が当たった場所にはクッションが積まれていて、倒れるにしても安全に、ボクは倒れたのだと知る。「これは、歴史の導きですか?総帥」「いや、楽しそうだったから」僕の上に乗っかりながら、ラプちゃんが口角をいっぱいに上げて見せる。「つまりさ、これからもきっと、吾輩たちは一緒にいられるんだ。吾輩が世界に拒絶されることはない。お前たちのことは、忘れようがない」「……ほんとうに?」「大切だから、亡くしても無くならない。ホロライブ 博衣こより コスプレ衣装お前のことを愛しているから、どんなに辛くてもお前を忘れない」ラプちゃんが顔を近付ける。額がぶつかり、瞳が互いを映し合う。「いつまでも一緒って、約束してくれる?」「いつまでも、ってのが嘘なのは分かってる。だけど、それを願うことは嘘じゃない。いつまでも、吾輩と一緒にいて欲しい」「プロポーズみたいだね」「プロポーズだよ」 その言葉に、こころが解れる。僕たちの恋は、果たされていく。

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