怪しいなぁ、ほんとに銀河鉄道の夜とか読んでるの?

 「はん!ホロライブ ワトソン・アメリア コスプレ衣装ばーかっ、まだお前には負けねぇよ!」「ボコボコにしてやるからな!」「えっりぃぃぃとみこに勝てるわけ!」「すぐ泣きっ面にしてやるから覚悟しとけよ」「言い方が怖すぎんだよ!」「星街!」みこの初恋は小学5年生の頃だった。相手はクラスの男女どちらからも人気だった星街すいせい。今は伸ばしてるけど、あの頃は髪も短く、かっこよかったから(今もかっこいいけど!)かなりモテてた。小学生の頃のみこといえば、かなりの陰キャだった。窓際の後ろの席で本読んでるタイプ。いちばん人に話しかけられないタイプだ。とはいえ、読んでる本は全く真面目では無い。有名な小説家の本を読んでいるわけでもない。『あーまじ可愛い。リアルでこんなビジュ良くて性格神なやつおらんやろ』内心こんなこと思いながら小学生向けでは無い本にブックカバーをつけて読んでいた。この頃ポーカーフェイス上手かったからニヤつきそうなのも真顔に出来てた。天才すぎ。そんなみこのところに急にやってきたのが星街すいせいだった。クラスの人気者で引っ張りだこな星街がみこに話しかけてきた。「なんの本読んでるの!」「うげっ、み、宮沢賢治の本だよ…」「怪しいなぁ、ほんとに銀河鉄道の夜とか読んでるの?」ぐぅぅぅ!こいつポーカーフェイスが効かないのか!?って当時思ってたけど、今思い返すとバカほど怪しい返事だな!?そりゃバレるだろ!「よよよ、よんでるよ!」「にしてはキスしてるけど?銀河鉄道の夜ってキスシーンあったっけ?」「!!??」まずいこいつ読んでやがった!しかもキスシーン!!やべぇみこの人生終わったカーストトップにこのことバラされて不登校になるんだ!ってガチで思ってたんだけど。「ふーん、みこちってそういうタイプなのかぁ」終わったぁ。ていうか、みこち?次に星街が言った言葉はほんとに衝撃的だった。「放課後うち来てよ!いっぱい話そ!」「ふぇ?」「いや、すいちゃんもそういうの好きでさ!でも話せる友達全然いなくて」「初めて見つけた!だからお願いっ」「…い、いいよ」このことがきっかけで星街と仲良くなった。ホロライブ 常闇トワ コスプレ衣装星街は陽キャパワー全開で陰キャを滅殺するタイプだと思ってたけど、全然違かった。優しくて頼れる、王子様みたいな人だった。最初は本当に友達だと思ってた。語れる友達。

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