私がプロジェクトセカイ 東雲絵名 コスプレ衣装ステージに立てなくなってアイドルを引退した後、私はずっとひとり闇の中に居た。気付かぬ間に泥の海に溺れ、もがく事すら忘れてゆっくりと沈み続けていた。何も考えず、何もしない。自分に打ち勝てずに逃げ出した敗者は、深い闇の中でゆっくりと朽ち果ていずれは元の面影など残さず消え去る───筈だった。だが太陽と出会い、暗黒の世界に光が指す。『それなら、わたしの手を掴んでっ!』優しく、しかし強引に希望は私を悪夢から引き摺り出した。『この景色をみて、前を向いて、思い出してほしいの! 明日はきっといい日になるって───信じてほしいの!』そして、別れを告げたはずの景色──青いペンライトの海を見せてくれた。今まで何度も見たはずのその景色は、初めて見た時よりもずっとずっと眩しかった。もう見ることは無いと。いや、見る資格など無いと自分に枷を嵌めていた。だが救済はそれすら取り払い、私に存在意義を与えてくれた。そして私は彼女に手を引かれ、また歩き出すことが出来たのだ。あなたがいたから───また笑える。あなたがいたから───アイドルの私は生きている。あなたがいたから───再び誰かに希望を届けられる。みのりは私にとって唯一無二、かけがえのない存在なのだ。「・・・」「・・・ちゃん...」「遥ちゃん!」「わっ!?どうしたのみのり?」「遥ちゃん、わたしが話しかけてもぼーっとしてるから」「ああ、ごめん。みのりの事を考えてたんだ」「もう!あんまりからかうと私だって怒るんだよ!」「ふふ、本当だよ?」ボンッ!と顔を真っ赤にしながら抗議してくるみのりが愛おしくて更に笑ってしまう。もう少し彼女のプロジェクトセカイ 宵崎奏 コスプレ衣装百面相を見ていたかったけど、優しい彼女もこれ以上からかうと暫く拗ねてしまうのでこの辺にしておこう。「それにしても、」みのりが急に1歩、前に出る。そしてこっちを見ながら満面の笑みを浮かべる。「あの憧れの遥ちゃんと一緒にアイドルをやれるなんて、わたしは世界一の幸せ者だよ!」
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