その後の静寂に、乾いた咳がひとつ。RAD DOGS 青柳冬弥 コスプレ衣装
そう、彰人は風邪を引いた。
気温の変化による典型的な喉風邪だった。昨日学校であの掠れた声を聞かされたときはかなり驚いた。大きなマスクが悪目立ちしていて、本人も不機嫌そうに眉を寄せていたのをよく覚えている。
俺たちはもちろん今日の練習は休むことを勧めた。ただ、彰人は見学させてほしい、と。幸い、と言って良いのか熱などはなく、本当に喉の調子が悪いだけ。とのことだ。喉に負担をかけない、ということを約束に見学を許可した、というところである。
これまで組んできて、頼ることを覚えた相棒のことでひとつ知ったのは、意外と体調を崩しやすいということだ。特に季節の変わり目はぼぅっとしていることが多い。今週もなんとなく本調子では無さそうで様子を見ていたが、喉に来てしまったらしい。
「…サビ前、もうちょい盛り上がり、っけほ、ほしい。あと、……げほ、けほッ」
「無理して喋らないで良い」
俺たちが歌っている間も不規則に咳をこぼしていて、時間が経つにつれてひどくなっている。彰人の感想を聞きつつ跳ねる背中をさすってやると、先程まで無かったじんわりとした熱さが伝わる。
「彰人、熱があるぞ。…白石、小豆沢、悪いが今日はここまででも良いだろうか」
「おっけー。彰人、かなりしんどそうだしね」
「はやく休んでほしいな…」RAD DOGS 東雲彰人 コスプレ衣装
女子ふたりは一旦メイコさんのカフェに行ってひとこと掛けてくれるそうなので、俺と彰人は先に戻らせてもらうことにする。止まりそうにない咳を零す相棒を、はやく楽にしてやりたかった。
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共に彰人のスマホでセカイから戻ると、彼の自室に戻った。今日は家族が全員出払っているので問題無いとのことだ。よくよく部屋を見れば机には薬がいくつか置いてあり、布団はぐちゃりと乱れている。加えて制服が脱ぎ捨てられていたので、昨日は帰ったあともあまり具合が良くなかったことがわかる。
「ふ、っけほ、げほげほ、こほ」
「彰人、とりあえず横になろう。体温計などを持ってくるから待っててくれ」
よろりと立ち上がった彰人を支えてベッドに横たえさせる。乱れた布団を直しつつかけてやれば、少し震えが収まった気がした。
先程も言ったが彰人は体調を崩しやすい。それ故に東雲家のそれ用のグッズの場所はある程度把握してしまった。他人である俺が家を物色するのは最初は気が引けたが、以前彰人が体調を崩した際にお姉さんやお母さんから「大丈夫だ」と許可を頂いた。
体温計と冷却シート、水などを持って彼の部屋の扉を開けると、彰人は体を起こして辛そうに咳き込んでいた。すぐに背中をさすってやる。
「けほっ、ッごほ!っは、ッ、げほげほッ」RAD DOGS 小豆沢こはね コスプレ衣装

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